ターミネーター3 | |
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Terminator 3: Rise of the Machines | |
監督 | ジョナサン・モストウ |
脚本 |
ジョン・ブランカート マイケル・フェリス |
製作 |
マリオ・カサール アンドリュー・G・ヴァイナ |
製作総指揮 |
モリッツ・ボーマン ガイ・イースト ナイジェル・シンクレア ゲイル・アン・ハード |
出演者 |
アーノルド・シュワルツェネッガー クリスタナ・ローケン ニック・スタール クレア・デーンズ |
音楽 | マルコ・ベルトラミ |
撮影 | ドン・バージェス |
編集 |
ニール・トラビス ニコラス・デ・トス |
配給 |
東宝東和 ワーナー・ブラザーズ ソニー・ピクチャーズ |
公開 |
2003年7月2日 2003年7月12日 |
上映時間 | 109分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | 2億ドル[1] |
興行収入 |
1億5000万ドル 4億3300万ドル[1] (全世界) |
前作 | ターミネーター2 |
次作 | ターミネーター4 |
allcinema | |
キネマ旬報 | |
AllRovi | |
IMDb | |
『ターミネーター3』(Terminator 3: Rise of the Machines, T3)は、2003年のアメリカのSF映画。『ターミネーター』(1984年)、『ターミネーター2』(1991年)から続くシリーズの第3作である。監督はジョナサン・モストウ、主演はアーノルド・シュワルツェネッガー。
2003年7月2日アメリカ公開。上映時間109分。製作費2億ドルで全世界興行収入は4億3300万ドル。『ターミネーター2』から12年ぶりの続編。キャッチコピーは「恐れるな。未来は変えられる。」。
監督はシリーズの生みの親であり前2作を務めたジェームズ・キャメロンからジョナサン・モストウに交代した。ジョン・コナーを演じる俳優も『ターミネーター2』のエドワード・ファーロングからニック・スタールへ、そして音楽も前作まで担当していたブラッド・フィーデルからマルコ・ベルトラミへと替わった。その結果、前2作とは印象の異なる撮影スタイルで製作されている。
シリーズ中初の女性の容姿をしたT-Xという型のターミネーターが登場し、最新のVFX(視覚効果)で描かれる。
あらすじ[]
T-1000との壮絶な死闘から10年後。スカイネットが人類に反乱し、核戦争が起きるはずだった1997年8月29日は無事に過ぎ去り、「審判の日」は回避されたかに思われた。母サラを白血病で失い、青年に成長したジョン・コナーは、平穏かつ無目的な日々を送るが、未だに胸のどこかで不安を感じており、時にはターミネーターの夢を見ることさえもあった。
不安は的中し、2032年から新たに2体のターミネーターが送り込まれた。1体はジョンの副官らの抹殺を目的とする、T-1000より遙かに強力なターミネーターT-X。そしてもう1体はT-850、十数年前にコナー親子をT-1000の襲撃から守り、燃え盛る溶鉱炉に入って自決したT-800の改良版である。T-Xはすぐさま未来の副官達の殺害に回り、その過程でジョンの行方を把握、殺害しようとするが、そこへT-850が現れT-Xからジョンを救う。
スカイネット誕生を阻止したにもかかわらず再びターミネーターが現れた事を驚くジョンに、T-850は「核戦争は回避された訳ではなく、ただ予定が狂い延期されたのみ」であること、「審判の日は回避不可能」であることを告げる。幼友達かつ将来の妻、かつ未来の反乱軍副官となるケイトも巻き込んだ逃避行の中、ジョンはその新たな「審判の日」がまさに今日その日であり、ケイトの父で軍の高官を務めるロバートがその鍵を握る人物である事を知る。一行はスカイネット誕生を阻止すべくロバートの許へ向かう。
スタッフ[]
- 監督 - ジョナサン・モストウ
- 脚本 - ジョン・ブランカート、マイケル・フェリス
- 製作 - マリオ・カサール、アンドリュー・G・ヴァイナ
- VFX - インダストリアル・ライト&マジック、ハイドラックス
- 特殊メイク・アニマトロニクス - スタン・ウィンストン
- 音楽 - マルコ・ベルトラミ
キャスト[]
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | ||
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劇場公開版 | DVD版 | TV版 | ||
T-850 | アーノルド・シュワルツェネッガー | 玄田哲章 | ||
ジョン・コナー | ニック・スタール | 辺土名一茶 | 石母田史朗 | 浪川大輔 |
ケイト・ブリュースター | クレア・デーンズ | 林真里花 | 魏涼子 | |
T-X | クリスタナ・ローケン | 岡寛恵 | 本田貴子 | |
ロバート・ブリュースター | デビッド・アンドリュース | 土師孝也 | 津嘉山正種 | |
スコット・ピーターソン | マーク・フォミグリエッティ | 内田夕夜 | 伊藤健太郎 | |
ピーター・シルバーマン | アール・ボーエン | 森章二 | 稲垣隆史 |
テレビ放送履歴[]
回数 | 放送日時 | 放送分数 | 放送局 | 単発特別番組枠 | 視聴率 |
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1 | 2005年02月25日(金) 21:03-23:09 | 126 | 日本テレビ | 金曜ロードショー | 19.5% |
2 | 2007年06月29日(金) 21:03-23:09 | 126 | 日本テレビ | 金曜ロードショー | 17.4% |
3 | 2009年06月07日(日) 21:00-23:09 | 129 | テレビ朝日 | 日曜洋画劇場 | 18.6% |
4 | 2010年11月07日(日) 21:00-23:09 | 129 | テレビ朝日 | 日曜洋画劇場 | 11.6% |
5 | 2011年09月23日(金) 21:00-22:54 | 114 | 日本テレビ | 金曜ロードショー | 9.6% |
前2作へのオマージュ・共通点[]
この作品は前2作と似ているシーンや、お約束などがいくつかある。
- 未来戦争の描写が存在する。
- シリーズを重ねるごとに技術やスケールがアップしている。
- 映画の冒頭でターミネーターの事を信じている人物は1人だけ。
- 『1』=カイル(ジョンの父)、『2』=サラ(ジョンの母)、『3』=ジョン。2番目に信用する人物は『1』=サラ、『2』=ジョン、『3』=ケイト(ジョンの未来の妻)と全てコナー・ファミリーで、次回作の「1人だけ映画の冒頭でターミネーターの事を信じている人物」になっている。
- 大男の手を素手で握りつぶす。
- 『3』では服を奪う際に「この手に言いな」と言われ本当に握った手に向かい「よこせ」と言うシーンがある。
- シュワルツェネッガーは必ずサングラスを掛け、バイクに乗る。
- 『3』ではエルトン・ジョンがかけていた物と同タイプのサングラスを一度かけ、違うとばかりに踏み潰すシーンがある。
- T-850が警察の白バイを奪う際に「降りろ」と告げるシーン。
- 『1』でT-800がトラックを奪う際にドライバー、『2』でT-1000がヘリを奪う際にパイロットに告げるシーンに対応している。
- 警官の車両を奪うときは必ず警官を乱暴に扱う。
- シュワルツェネッガー演じるターミネーターは車を奪うとき、必ず窓ガラスを割ってホットワイヤーを使う
- T-850がエンジンをかける前にサンバイザーから腕時計を取り出すシーン。
- 『2』でT-800がジョン・コナーからサンバイザーから車の鍵を取り出すのを教わるシーンと対応している。このシーンは、T-850はバージョンアップモデルで予測判断も上がっているためである。
- 敵のターミネーターは必ず大型車を奪って追ってくる。
- 『1』『2』はタンクローリー、『3』はクレーン車。因みに一番高価だったのは『3』。
- 未来で起こる出来事の詳細は、ほとんど車の中で説明を受ける。
- 前2作に登場したアール・ボーエン演じるシルバーマン医師役が登場。
- 全作通して登場するのは彼とシュワルツェネッガーのみである。シルバーマン医師は『2』で目撃したターミネーター達の事を幻覚と認識していた
製作[]
- キャスティング
- キャメロン監督が離脱した理由は「物語は『ターミネーター2』(『T2』)で完結しており、続編を作るべきではない」と考えたためである。キャメロンは「スープに小便をかけられたような気分だ」と揶揄した。一方で主演のアーノルド・シュワルツェネッガーは続編を作りたがっていた。彼は今作のために前作とほぼ同じ体形に鍛えなおした。シュワルツェネッガーが演じるのは、前作に登場したT-800とは別タイプのターミネーター(T-850)である。
- 前作でジョンを演じたエドワード・ファーロングには製作側から続投が望まれていたがドラッグ問題のために降板し、ニック・スタールが抜擢された。多くの報道で「サラ役のリンダ・ハミルトンが回想シーンに登場する」という情報が流れた。当初は彼女にも出演依頼がなされ台本を渡したが、「この脚本にはドラマがない」との理由から降板した。ケイト・ブリュースター役はソフィア・ブッシュが選ばれていたが、モストウ監督から「若すぎる」と判断され、クレア・デインズへ替えられた。アール・ボーエン演じるドクター・シルバーマンは本作にも登場した。ボーエンはシュワルツェネッガーと同じく三作連続出演であるが、同一人物の役で登場しているのは彼だけである(『ターミネーター』は作品ごとに別の機体であり、三作目では形式番号も異なる)。
- カーチェイス
- 派手なカーチェイスは、一般道ではなくボーイング社の工場敷地内部での撮影である。T-Xが駆ったクレーン車は撮影中に一度転倒し大破したが、高額のため1台しか用意しておらず、何とか修理して撮影を続行した。ちなみに、このクレーン車、映像では右ハンドルだがダミーである。オリジナルは左ハンドルであり、実際の運転も左ハンドルで行われている。また、このシーンではシュワルツネェッガーは実際にクレーンに掴まっており(建物に突っ込む際は人形)、この際に肩を負傷している。
- 決め台詞
- T-850がT-Xを破壊するときの決め台詞は「You are terminated.(抹殺完了!・お前を抹殺する!)」。コメンタリーの中でシュワルツェネッガーは「後世に残るような決め台詞をスタッフと相談しながら考えた。色々な台詞を試したが、これ以上の物はなかった」と語っているが、この台詞は奇しくも、第一作目でサラがT-800をプレス機で潰すときのものと同じである。
- T-1
- T-1という初期型のターミネーターが登場した。T-1は、CGだけではなく、工学技術に基づいた精巧なロボットも使用されている。1台あたり1700万円を投じ、合計3台が制作された。
公開後[]
- 評価
- 国内興行収入は大惨敗であったが、続編の『ターミネーター4』の製作が決定した。シュワルツェネッガーの主演を予定していたが、本作の公開後にカリフォルニア州知事に就任し、多忙を極めたことから「出演しない」と発表された。
- 未公開シーン
- 未公開となったが、シュワルツェネッガーはCRSの研究スタッフの1人であるウィリアム・キャンディ軍曹という人物も演じており、この人物の顔がT-800系統のモデルとなっていくシーンがある。この時点で人間がすでにターミネーターの設計をしており、スカイネットはそれを元にマシンを作っているというのがうかがえる。シュワルツェネッガーはこの時も相変わらずドイツ訛りで演じており、作中、ターミネーターの製品化にあたって軍事導入のための視察に訪れた軍人から「この喋り方のままではまずい」と指摘されたスタッフが「声はそのままで訛りは直す」と語る姿が描かれている。シュワルツェネッガーが出演しない場合の脚本も用意されていた。
- ジョン・コナーの年齢
- 前作(『ターミネーター2』)おいてジョンの年齢は10歳という設定であったが、それから10年後の世界が舞台であるはずの今作では23歳 (本来なら20歳) になっており、ジョンの回想でも前作時には13歳であったと話されている。また、サラの年齢も前作とはかけ離れている。
- テレビドラマとの関連性
- 2008年1月からアメリカ]で、『T2』の後日譚であるテレビドラマ『ターミネーター サラ・コナー・クロニクルズ』(TSCC)の放送が開始された。日本での紹介において、これは『T2』と『T4』を繋ぐ作品であるとされ、『TSCC』が『T2』の正式な続編だとアナウンスされた。これに伴い、『T3』は一連の物語から除外され、前2作とは異なる時系列のパラレルワールドという設定に変更されたという情報がインターネット上で拡散した[2]。しかし、『T4』のMcG監督は『TSCC』は『T4』とは無関係だと明言しており、事実『TSCC』のストーリーと『T4』には矛盾が存在する。そのため、ジョン・コナーの妻となるケイトなど、本作の舞台設定は続編『T4』に受け継がれている。
- レクサス・トヨタ
- 登場後のT-Xが女性から奪った車はレクサス・SC430である(映画公開当時、日本にはレクサスが進出しておらず、「そこのソアラ、止まりなさい」という字幕がプレミアムエディションDVDでは付けられているが、吹き替えは「シルバーのレクサス、停まりなさい」となっている)。また、トヨタ・タンドラも登場している。T-XがSC430を奪ったあと、T-Xのあまりの重みで車体が沈むというシーンがあったのだが、DVD化の際にカットされた。最新型のターミネーターであるのにもかかわらず、重量の問題が改善されてないのはおかしいと、ファンからの指摘があったためである。
関連作品[]
- 漫画
- ターミネーター3 Ark Performance
- ゲーム
- ターミネーター3 ライズ オブ マシーン(PS2)
- ターミネーター3 ザ・レデンプション(PS2)
- ターミネーター3(GBA) - 海外のみで発売
関連イベント[]
- ジョイポリス「ターミネーター3」
- 映画をテーマにしたお化け屋敷風アトラクション。
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 テンプレート:Cite web
- ↑ 文化通信.com - 「T2」続編「ターミネーター:SCC」、1/7発売
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